合成薬剤

合成薬剤ネオニコチノイド危険性

ネオニコチノイド(英: Neonicotinoid)は、クロロニコチニル系殺虫剤の総称。ニコチン様物質を意味し、イミドクロプリド、アセタミプリド、ジノテフランなどが該当する。急性毒性は低いとされているが、昆虫に選択的に毒性を発揮し、人など哺乳類には低濃度で単独使用した場合には比較的毒性が低いとされているが、有機リン系農薬と併用した場合には頭痛や湿疹、ADHD(注意欠陥多動性症候群)に似た症状などが発生する場合がある。一般家庭のガーデニング用から農業用、シロアリ駆除、ペットのシラミ・ノミ取り、ゴキブリ駆除、スプレー殺虫剤、新築住宅の化学建材など広範囲に使用されている。現在、農薬として世界100カ国以上で販売されている。
天然物であるニコチン、ニコチノイドは古くから殺虫剤として使われているが、人畜に対する毒性が高い。そこでこれらを元に毒性を低減すべく開発された。構造の中にシアノイミン(=N-CN)、ニトロイミン(-C=N-NO2)、クロロピリジル基、クロロチアゾリル基、フリル基を持つのが特徴。クロロ(塩素)を持つ構造が代表的なので(クロロを持たないものも含めて)クロロニコチニル系とも呼ばれる。水溶性、無味・無臭である。
ネオニコチノイドはシナプス部分の後膜に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体「ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)」に結合し、神経を興奮させ続けることで昆虫を死に至らしめる。
また、アセチルコリンは、昆虫のみならず、ヒトでも神経伝達物質として自律神経系、神経筋接合部、中枢神経系において作用していることから、ネオニコチノイド系農薬のヒトの脳への影響、とりわけ胎児・小児など脆弱な発達脳への影響を懸念する意見もある。
蜂群崩壊症候群」を参照
1990年代初めから、世界各地でミツバチの大量死・大量失踪が報告され、すでに2007年春までに北半球から4分の1のハチが消えたとされている[3]。ネオニコチノイドは「蜂群崩壊症候群」(Colony Collapse Disorder,CCD)の主な原因といわれ、フランスでは2006年、最高裁判所の判決により一部の種類が使用禁止となっている。
ただし、ミツバチに対する毒性は種類により大きく異なるので、ネオニコチノイド全てが関係あるとは言えない。また、ミツバチの大量失踪は農薬によるものではないとの説もある。
各国の対応
ミツバチ大量死は、2010年現在、カナダやアメリカ、中国、台湾、インド、ウルグアイ、ブラジル、オーストラリア、そして日本など、全世界的な広がりをみせている。
EU諸国では、ミツバチ大量死事件を受けて、その主要原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を使用禁止にするなどの対策が講じられている。迅速な対応を行ったのはフランス。EU諸国では、ミツバチの被害拡大を防止するために、原因究明に精力的に取り組む一方、予防原則に基づいて、ミツバチ大量死の主要原因と疑われるネオニコチノイド系農薬について迅速な対応が講じられている。ネオニコチノイド系農薬3種は2013年12月よりEU全域で使用が原則禁止となる。

フランス
1994年にイミダクロプリドによる種子処理(種子のコーティング)が導入された後、ミツバチ大量死事件が発生していた。そこで、1999年1月、予防措置として、イミダクロプリドによるヒマワリ種子処理を全国的に一時停止し、原因究明調査に着手。2002年、ミツバチ全滅事件発生。2003年、農業省の委託を受けた毒性調査委員会はイミダクロプリドの種子処理によるミツバチへの危険性を警告する報告書をまとめる。これを受けて、2004年に農業省は、イミダクロプリドを活性成分とするネオニコチノイド系殺虫剤ゴーシュの許可を取り消し、イミダクロプリドによるトウモロコシの種子処理も禁止。そして、2006年4月、最高裁の判決を受け、ネオニコチノイド系農薬ゴーシュ(イミダクロプリド)を正式に使用禁止。

オランダ
2000年、イミダクロプリドを開放系栽培での使用を禁止。

デンマーク
2000年、イミダクロプリドの販売禁止。

ドイツ
2006年にネオニコチノイド系農薬のクロチアニジンが広く市場に出回るようになると、ハチの大量死・大量失踪が初めて報告された。翌2007年から2008年にかけて被害がさらに深刻化、2008年、ドイツ連邦消費者保護・安全局(BVL)は、イミダクロプリドとクロチアニジンの認可を取り消し、ネオニコチノイド系農薬7種類を販売禁止。

イタリア
2008年、農水省がイミダクロプリドやクロチアニジンによる種子処理を禁止。

アメリカ
2006年、全米の4分の1以上のハチが忽然と消える

日本
日本各地でミツバチ大量死が確認されているが、何の対策も取られていない

 

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